【2023年4月施行】 民法改正!改正点6点を解説!~part5-Ⅲ~
豆知識2023.05.19
~はじめに~
2023年4月に施行される民法改正は、近年、問題となっている所有者不明土地(所有者が不明な土地・所有者が判明していてもその所在が不明な土地)
の問題の解決を目的として、不動産登記法等の改正とともに行われました。
民法では、所有者不明土地の利用・管理を行いやすくするため諸制度(共有制度・財産管理制度など)の見直しが行われ、
所有者不明土地を利用しやすくなるような改正がなされています。
所有者不明土地は、今や国土の20%以上(2017年国土交通省調査)といわれており、不動産取引や不動産管理を行う際に問題となる事例も多くなっています。
また、所有者不明土地の中には長期にわたり放置されているものもあり、相続の際、予期せず問題に直面する可能性もあります。
この機会に、今回の改正で、共有制度、財産管理制度、相続制度や相隣関係がどう変わったか、再確認してはいかがでしょうか。
この記事では、2023年施行の民法改正のポイントを分かりやすく解説していきます。
5. 相続制度の見直し
今回の改正では、相続制度について、以下のような改正が行われました。
Ⅲ.相続財産の管理に関する規律の見直し
5-Ⅲ.相続財産の管理に関する規律の見直し
旧民法では、相続人が不明の場合や、相続人が判明している場合でも単純承認後から遺産分割前までの期間は保存型の財産管理制度を利用できなかったため、相続人にかわって保存行為を行う管理人を選任できず、
相続人が適切な保存行為を行わないことで近隣不動産の所有者等が被害を受けることがありました。
そこで、今回の改正では、相続の発生から相続に関する手続が終了するまでのすべての場面で利用できる統一的な保存型相続財産管理制度が創設されました。(民法897条の2)
また、相続放棄者が放棄時に相続財産を占有しているときには、相続人又は相続財産精算人に対してその財産を引き渡すまでは自己の財産におけるのと同一の注意をもってその財産を保存しなければならないことも明記されました。(民法940条1項)
続きは後日アップします。
少しでも参考になれば幸いです。
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