【2023年4月施行】 民法改正!改正点6点を解説!~part6~

【2023年4月施行】 民法改正!改正点6点を解説!~part6~

豆知識2023.05.23

【2023年4月施行】 民法改正!改正点6点を解説!~part6~

~はじめに~

2023年4月に施行される民法改正は、近年、問題となっている所有者不明土地(所有者が不明な土地・所有者が判明していてもその所在が不明な土地)

の問題の解決を目的として、不動産登記法等の改正とともに行われました。

民法では、所有者不明土地の利用・管理を行いやすくするため諸制度(共有制度・財産管理制度など)の見直しが行われ、

所有者不明土地を利用しやすくなるような改正がなされています。

所有者不明土地は、今や国土の20%以上(2017年国土交通省調査)といわれており、不動産取引や不動産管理を行う際に問題となる事例も多くなっています。

また、所有者不明土地の中には長期にわたり放置されているものもあり、相続の際、予期せず問題に直面する可能性もあります。

この機会に、今回の改正で、共有制度、財産管理制度、相続制度や相隣関係がどう変わったか、再確認してはいかがでしょうか。

この記事では、2023年施行の民法改正のポイントを分かりやすく解説していきます。

6.まとめ

今回の改正は、所有者不明土地の円滑な利用に主眼が置かれており、新設された所有者不明土地等管理制度や所在等不明共有者の持分取得・譲渡制度等、

今回整備された様々な手段を適切に活用することで、所有者不明土地を利用できる可能性が格段に広がりました。

相隣関係も整備され、隣地が所有者不明土地であっても自己の所有地を有効に利用できるような手段が整えられています。

また、共有制度や相隣関係についての一般的な規律も一部変更されたことから、不動産の開発や管理・運用を行う部門では、

所有者不明土地か否かにかかわりなく、いままでの運用が改正民法に照らして妥当か、確認する必要があります。

さらに、相続関係では、長期にわたり遺産分割未了が続くと遺産分割基準が変わるため、相続発生後10年を経過するか否かで相続人の取り分が大きく変わる可能性もあり、相続実務に大きな影響を与えます。 

この機会に、今回の改正を十分に理解しておきましょう。

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