日本の空き家爆増!所有者はなぜ売らないのか? ~2.空き家を売らない理由とは?~
豆知識2024.09.05
日本の空き家爆増!所有者はなぜ売らないのか?
~はじめに~
日本では空き家問題が深刻化しており、所有者が売却を選ばない理由やその背景、そして空き家が放置されることで引き起こされるリスクについて考える必要があります。
この問題が私たちの生活や社会に与える影響についても明確にすることが重要です。
さらに、空き家問題に対する効果的な対策方法についても解説し、この社会的課題に対する理解を深めることで、解決に向けた一歩を踏み出すきっかけとなることを目指します。
2.空き家を売らない理由とは?
空き家の所有者が不動産を売却しない理由には、感情的なつながりや経済的な問題、そして社会的背景が関係しています。特に高齢化や過疎化が進む地域では、売却先が見つからないケースもあります。これらの複合的な要因が絡み合い、空き家の売却が難しい状況になっているのです。
2-1.感情的な価値の存在
空き家の所有者にとって、家は特別な思い出や家族の歴史が詰まった大切な場所です。そのため、家を売却することは感情的に難しい決断です。
親が建てた家や子ども時代の思い出がある家を手放すのは、所有者にとって大きな心の葛藤が伴うことです。
また、家族全員が一致しない場合、売却の決定がなかなか進まないこともあります。
家族の思い出や価値観が絡むため、このような感情的な要素が売却を難しくしています。
2-2.物置として必要がある
空き家の所有者が売らない理由の一つに、「物置として必要だから」ということがあります。
特に家に所有物が多い場合、空き家をトランクルームの代わりに使うことが便利だと感じている人が多いようです。
相続した空き家には、撤去するのが面倒な物が残っていることもあり、そのまま物置として使うことが一般的です。
例えば、季節ごとの装飾品や家具、家族の思い出の品など、普段は使わないけれど捨てるには惜しい物を保管する場所として、空き家が役立っているのです。
2-3.解体費用がかかる
空き家を売る際の大きな障害の一つは、解体費用の負担です。特にお金に余裕がない場合、高額な解体費用は大きな負担になります。
解体費用は物件の大きさや立地、建物の状態によって異なり、通常では150万円から200万円程度かかります。
大きな家や特殊な建物の場合はそれ以上の費用がかかることもあります。このため、多くの空き家所有者は解体費用を避けるために空き家を放置してしまうことがあります。
空き家を解体すれば土地を有効活用したり売却したりできる可能性がありますが、費用の問題が壁となっているのです。
2-4.相続関連のトラブルがある
空き家が相続の対象となると、共有者間で意見が一致せず売却が難しくなることがあります。親からの相続で所有権が未決定のままだと、複数の共有者が生まれて意見が割れることがあります。
特に老朽化した物件では、「相続したくない」という理由で所有者が放置するケースも見られます。
また、相続による物件は近隣との関係にも影響を与え、相続拒否の理由にもなり得ます。相続手続きの複雑さも売却の障害となります。これらのトラブルが所有者にとって売却の大きな障害となっています。
2-5.空き家が遠方にある
所有者が遠方にある空き家を管理したり売却したりすることは難しいです。引っ越しや相続によって所有者が遠くに住むと、定期的なメンテナンスや草刈りなどの管理が難しくなります。
物理的な距離があると、空き家の状態が悪化しやすくなり、最終的には放置されることもあります。
さらに、売却手続きも距離の問題で複雑になります。このようなケースでは、現地の不動産会社や管理会社に依頼することが一つの解決策です。
2-6.売れないと諦めている
空き家の所有者がよく直面する誤解は、市場での需要が低いということです。実際には、空き家でも十分に売却するチャンスがあります。
現在の不動産市場では特に都市部やその近郊で住宅需要が高まっています。また、リモートワークの普及により、都市から離れた地域でも住宅への関心が増しています。
例えば、空き家をリノベーションして若い世代向けの住宅として再販する例が増えています。これらの物件は比較的に低価格で販売されることが多く、予算が少ない人にとって魅力的です。
また、空き家を投資物件として再生して賃貸市場に提供する例もあります。空き家を活用するためには市場の動向を理解し、効果的な販売方法を考えることが大切です。
続きは後日アップします。少しでも参考にあれば幸いです。