相続登記の義務化は2024年4月1日から! 内容と今からすべきポイント7つ!~ポイント④つ目~
豆知識2023.03.18
相続登記の義務化は2024年4月1日から!内容と今からすべきポイント7つ!~ポイント④つ目~
~はじめに~
不動産を対象に相続の際に相続人が行う手続きの一つとして、「相続登記」があります。
この相続登記はこれまで、行わなくても罰則などが課せられなかったため、必要がなければ費用もかかるので、手続きをしない方が多くいました。
しかし、相続登記がなされないことで、所有者が特定できず「有効な土地利用ができない」ということで国家レベルの大きな問題となっていることをご存知でしょうか?
相続登記義務化は2024年4月1日から施行されます。
なお、住所変更登記も義務化されますが、施行日は公布後5年以内の政令で定めるとして、住所変更登記も義務化されるとも決まっているのです。
もくじ
1. 相続登記が放置されると、何が問題?
1-2. 相続登記が行われないと、所有者不明の土地がどんどん増える!
2.「相続登記義務化」で押さえておきたいポイントは3つ!
3.pointⅠ.相続登記の義務化開始!
4.速やかに相続登記ができない場合のパターン別対処法
4-1.遺産分割がまとまらないケース
4-2.不動産の遺贈を受けたケース
5.相続登記を先延ばしにするリスクとは?
6.pointⅡ:住所変更登記の義務化
6-2.住所変更登記は2年以内に!できなかった時の罰則とは?
7.pointⅢ:法務局への所有者情報提供の義務化
7-2.所有不動産の一覧情報(所有不動産記録証明書(仮称))が発行される
8.まとめ
4. 速やかに相続登記ができない場合のパターン別対処法
4-1.遺産分割がまとまらないケース
家族の内容によっては、遺産分割協議による相続人間の合意形成がなかなかまとまらない場合もあります。
その場合において、相続登記義務を免れるために、遺産分割協議がまとまるまで法定相続分での登記手続きを行うことには手間とコストがかかります。
そこで、遺産分割協議がまとまらず速やかに相続登記をできない場合には、相続人であることを申告すれば相続登記をする義務は免れる制度(相続人申告登記(仮称))が設けられました。
Check:相続人申告登記(仮称)の仕組みとは?
相続人申告登記とは、法務局(登記官)に対して、「該当の登記名義人に相続が発生したこと」もしくは「相続人が判明していること」を申し出ることで、登記官の職権で申告したものの氏名・住所などを登記簿に記録できる制度です。
この申出をすることで、一時的に相続登記の義務を履行したものとみなされます。
ただし、この相続人申告登記は相続登記そのものではないので、あくまで義務を免れることができる予備的な制度となります。そのため、所有権が亡くなった方(被相続人)から相続人に権利が移転したということを示すものではなく、
あくまで「登記簿上の所有者」が亡くなったことを示しているに過ぎないという登記手続きです。
後日、遺産分割協議が成立し、不動産を相続する相続人が決まった場合には上記で述べたように遺産分割の日から3年以内にその名義変更登記を行う必要があります。
4-2.不動産の遺贈を受けたケース
相続人に対して相続財産の一部を遺贈する内容の遺言があった場合、不動産の遺贈を受ける者以外に法定相続人全員(遺言執行者がいるときは遺言執行者)の協力がないと遺贈による名義変更手続きができませんでした。
協力をしない相続人等がいると義務を履行できないため、改正後は遺贈(相続人に対する遺贈に限る。)による名義変更は、不動産の遺贈を受ける者が単独で申請することができるようになります。
また、法定相続分による相続登記後、遺産分割による名義変更登記も、他の相続人の協力がなければ名義変更ができなかったのが、法改正により、不動産を取得した者の単独で申請することができるようになります。
4-3.法務局が住基ネットで把握した死亡情報を登記できる
住民基本台帳ネットワークシステムで、法務局(登記官)が登記簿上の所有者が死亡していること把握した場合には、法務局(登記官)の判断で所有者が死亡していることを登記簿に記録することができます。
ただし、あくまで死亡情報のみを記録するのみで、その相続登記の義務は免れることはできません。
続きは後日アップします。
少しでも参考になれば幸いです。
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